2020/12/10

【YouTube】ジャパンライフ詐欺事件、被害弁護団が記者会見

 

 オーナー商法で消費者から多額の現金を集めたジャパンライフの第5回債権者集会が9日、東京地方裁判所で開かれた。集会後、全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会(代表:石戸谷豊弁護士)が司法記者クラブ(東京都・霞が関)で会見を開いた。石戸谷代表が破産整理の概要について、同連絡会事務局長の大迫恵美子弁護士が債権者集会について報告した。

 焦点は「国税」と「労働債権」の問題に絞られつつあり、国税については次回の債権者集会までに一定の協議が進む見込みとし、労働債権については回収した約6億6,000万円の行方にかかっているなどの見解を示した。

 

<焦点は「国税」と「労働債権」>

 石戸谷代表は冒頭、争点は「国税」と「労働債権」の問題に絞られてきたと述べた。国税とは、破産管財人からの消費税の還付請求に対して早期の被害者への配当を求めるもので、これまでも弁護団は「債権者には高齢者もいる。残された時間もあまりない」とし、国税の速やかな対応を求めてきた。

 債権者集会では、出席した債権者の息子が、「父親が亡くなり、母親も85歳になった。亡くなったらどうなるのか」と悲痛な訴えを行っていたという。

 

 労働債権とは、ジャパンライフの元社員に対する未払い賃金について、立替払いをしている(独法)労働者健康安全機構に対し、その請求を認めるかどうかという問題。

 弁護団は、13日に元社員ら13人が6都県合同捜査本部によって書類送検されたことに言及し、社員も含めた組織的な犯罪性が益々疑われている。まずは優先的に被害者に対してこそ資金を配当すべきだと主張した。

 石戸谷代表は、「労働債権が被害者(への返済)よりも優先しているのは元々おかしいというので、意見書を積み上げてきている」とし、「マネージャーらも含めた組織としてやっているということは明らかになってきているので(請求を)認めるべきではない」と繰り返し述べた。

 

<6億6,000万余の行方が鍵に> 

 大迫事務局長は、債権者集会で配布された「財産目録(資産の部)」について説明。

 当初期待されていた資産約120億円に対し、評価額4億8,000万円と大きな隔たりがあるとし、「残念ながら、破産ではこういうことが起こりがち。思ったような評価にならなかった」と述べた。

 破産管財人による回収については、「収支計算書」に記載のある通帳残高6億6,241万3,994円を示し、「これが破産管財人が破産財団に集めた今の段階(の全てのお金)」とし、労働債権は優先債権として普通の債権よりも優先するものと法律で決められているため、これが労働債権として支払われると、「お金の大半はなくなってしまう。被害者に配当がいくかどうかについては、約6億6,000万円の行先、(通帳残高が)さらにもっと増えるかにかかっている」と説明。さらに、方向性は次回の集会で示されるとの感触を得たと話した。

 

<解決までに5年はかからない(大迫弁護士)> 

 過去2年以上を費やしている同事件について、解決までにどれくらいの時間がかかるのかとの記者の質問に対し、大迫事務局長は「(今回のような大型破産事件は)自身の過去の例では、解決までにら5年くらいかかったことが何回かある。今回もそれぐらいかかってもやむを得ないと思っているが、そこまでかからずに解決するスピード感を感じている」と述べ、破産管財人が解決に向けて精力的に動いていることを明かした。

 

 次回の債権者集会は、2021年7月28日(水)午後2時に、東京地方裁判所・民事第20部債権者等集会場1で開催の予定。

 

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