2020/09/14

令和の片隅で何思う(1)

 

居残りかグループ会社か

 令和になった。小生、新天皇陛下と同い年の59歳にして、サラリーマン生活最晩年の1年…とも言える。余計なことかもしれないが前厄だ。

 今後(60歳以降)、現ポスト(支社長・本部長以上)並の年俸を維持するにはグループ会社に転出し、社長や取締役になるっきゃない。国家公務員の世界ではこれを「天下り」と言う(笑)。

 仮に再雇用契約して65歳まで親会社に残ろうものなら、給料の大幅ダウンは必至。元部下だった課長の部下として、窮屈なサラリーマン生活の晩年を余儀なくされる。技術者であればエキスパートとして、社内での居場所を確保できるケースもあるし、再就職先もワガママさえ言わなければ困らない。

 某大手企業では、役職定年が55歳と早い。その時点で、取締役でなければ本部長や支社長であっても平社員となってしまうという結構残酷な現実があったりする。事実上、55歳で人生の選択を迫られるわけだ。

 

 とある流行作家氏曰く「そこそこ成功し、成果も上げ、人望もあるエリートサラリーマンが潔く退職してから、えっ!あの部長が・・・と退職後の人生が上手くいかなくなるケースが多い」と氏のエッセイで目にしたことがある。作家先生曰く「彼らは、自分は何者でもない」という考え方を持てなかったからだという。なるほど、それを裏付けるような笑い話も。「前職は何をされていましたか?」と聞かれて、「部長してました」と答えたとか。

 まぁこれも成功したからこそ発せられる一言なのかもしれないが・・・。

 

マッサンに未練なし

 小生の従兄弟のマッサンは、大手自動車メーカーの技術者として定年を迎えてアッサリと退職した。プチオタクな性格が影響してか、出世とは無縁。もともと興味なさげでもあった。60歳定年退職時の役職と言えば、誰でもなれる係長。再雇用契約の道もあったのに「もういいよ」と未練を見せずにアッサリ退職した。65歳になった今は、技術系某専門学校で非常勤講師として週3日働いている。

 

 ある日の出勤前、出がけのことだ。靴ベラを受け取った小生の愚妻が「あのさぁ、この前マッサンが、太郎みたいな典型的な営業は定年後つぶしが効かないから役職を上げるしか生きる道ないんだよなぁ。って言ってたんだけどさぁ、ど~ゆ~意味?」と唐突に問うてきた。

 「あはっ、なんでまたうちの嫁にそれ言うの」と心の中で苦笑。

 「確かにオレ、つぶしきかねえしなぁ・・・」と自らダメだしだぁ~(汗)

 すると愚妻は「ちゃんと本部長にも支社長にもなれたんだし、もういいじゃん。最近はカラダも大変そうだし、営業で一生分お酒も飲んだし、もう芸能人ぶって手帳の予定を表真っ黒に埋めて忙しぶるのもやめなよ。定年退職したら、おうちでのんびりした方が良いよ」。

 小生「・・・」。

(つづく)